授業概要 |
振動および波動は物理学の殆どあらゆる分野に共通した重要な現象であり、量子力学の基礎概念をなすものである。本講ではそれらの基本的性質を分かりやすく説明する。
始めに、孤立した力学系に於ける単振動、連成振動、強制振動、減衰振動等の振動現象の物理学的な解説と、数式的な取扱い方を行う。
次に、振動が伝搬する波動について解説する。まず波動方程式等の数式的な扱い方を説明した後に、電子や光の伝搬が波動として表される事、、弾性波、波動の干渉及び回折などの事項について、物理的な見方や考え方に触れながら解説する。
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授業計画 |
第1ー5週
単振動
連成振動
減衰振動
強制振動、共鳴、パラメータ振動、非線形振動
第6ー10週
波の性質、波長、振動数、分散関係、ホイヘンスの原理、ドップラー効果
波動方程式
水の重力波と表面波、電磁波、偏光
波のエネルギーと運動量
波の反射と屈折
第11ー15週
波の重なりと干渉
波の反射と定常波、レーザー
位相速度と群速度
波の回折:フレネル回折とフラウンホーファー回折
結晶格子によるX線回折
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成績評価の方法 |
筆記試験および演習、レポートの結果を総合し成績を決定する。
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テキスト |
松平 升 他、 教養理工 物理学 I、培風館、1648円
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参考書 |
小出昭一郎、 物理学(改訂版)、 裳華房、 1957円
阿部龍蔵・川村清、 物理学、 サイエンス社、 1750円
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履修にあたっての留意点 |
諸現象の物理学的な意味を理解するように努めること。
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授業の目標・ねらい |
物理学の基礎を学ぶことによって、工学部学生として必要な諸現象を正しく理解する力、新しいものを創造する力を身に付ける。
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