授業概要 |
現在の日本において、高分子材料のなかのプラスチックとして生産される量は、体
積換算で鉄鋼とほとんど同じである。これらのプラスチックを実用するとき、もっと
も基本的となる物理特性は力学的性質である。力学的性質はどのような特性をいうの
か、どのような物理量で定義できるのか、どのようにしてその特性を測定するのか、
また、力学的性質にはどのような種類があるのかなどについて、厳密な力学計算には
あまり立ち入らないで、他の材料と比較して高分子の力学的性質の特徴を説明しなが
ら力学的性質全般を概観する。
|
授業計画 |
第1週 プラスチックの概要
第2週 機械的性質の種類と測定法
第3週 引張特性
第4週 圧縮特性、曲げ特性、せん断特性
第5--6週 衝撃特性
第7週 機械的性質と関係する基本物性
第8週 構造と機械的性質
第9週 成形加工および処理の影響
第10週 クリープ特性
第11週 ストレスクラッキングとクレージング
第12週 疲れ特性
第13週 硬さ
第14週 摩擦,摩耗
第15週 総括
|
成績評価の方法 |
筆記試験
|
テキスト |
成澤郁夫、プラスチックの機械的性質、シグマ出版、4,120円(1994)
|
参考書 |
成澤郁夫、プラスチックの破壊靭性、シグマ出版、4,120円(1993)
成澤郁夫、プラスチックの耐衝撃性、シグマ出版、4,120円(1994)
町田輝史、材料強さの学の学び方、オーム社、2,900円(1981)
|
履修にあたっての留意点 |
高分子物理学概論を必ず修得しておくこと
|
授業の目標・ねらい |
高分子材料を利用するとき、機械的性質は重要なものとなる。そのための必要最低限
の素養を身につけることを目標とする。
|
学生へのメッセージ等 |
自分たちの身の回りにあるプラスチック製品が、どの様に作られているか考えてもら
うため、授業では実際の製品を例にして機械的性質との関係についてもふれる。
|