授業概要 |
第1章 高分子合成の基礎--
高分子合成の基本的な反応様式、連鎖反応と逐次反応、モノマーの
構造と重合性、ビニル化合物の重合法
第2章 ラジカル重合(I) --
ラジカル重合の開始、成長、停止、連鎖反応を理解し、重合の速度式、
数平重合度式、素反応速度定数の決定法を解説
第3章 ラジカル重合(II) --
開始剤と開始機構、成長速度とモノマーの競争付加、1分子、2分子、
1次ラジカル停止、ゲル効果、連鎖移動機構、テロメリゼイション
第4章 ラジカル重合(III) --
共重合の素反応、モノマー反応性比、相対反応性、モノマーの
e値とQ値およびラジカル単独重合性競争付加
第5章 イオン重合(I) --
カチオン重合とアニオン重合の機構と速度論、触媒と溶媒効果、
モノマーの立体規則性競争付加
第6章 イオン重合(II) --
リビング重合、配位アニオン重合、イモータル重合、
グループトランスファー重合の例とその重合機構及び重合度規制
第7章 イオン重合(III) --
カルボニル化合物の重合及び環状化合物の開環重合性と重合機構
カチオン、アニオン触媒による異性化重合
第8章 脱離重合と重付加反応 --
NCA法によるポリペプチドの合成、酸化重合による
導電性ポリマーの合成など。ポリウレタン、ポリ尿素の合成と発泡機構
第9章 重縮合反応 --
重縮合の特徴と速度論。生成ポリマーの分子量とその調節、分子量分布。
ポリアミド、ポリエステル繊維の合成、耐熱性ポリマー及び 液晶性ポリマ
ーの合成
第10章 付加縮合反応 --
フェノール・ホルムアミド、尿素・ホルムアミドの生成機構と硬化機構
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授業計画 |
第1週 高分子合成反応の原理、分類と特徴。ビニル化合物の重合
第2--3週 ラジカル重合の素反応、速度論。素反応速度定数の決定
第4週 ラジカル重合における開始、成長、停止、連鎖移動反応
及び重合禁止についての各論
第5--6週 共重合の目的と種類、共重合組成式の誘導、モノマー反応組成比。
第7--8週 イオン重合の特徴、カチオン重合、アニオン重合
第9週 リビング重合、配位アニオン重合
第10--11週 カルボニル化合物の重合、開環重合、異性化重合
第12週 脱離重合、重付加反応
第13--14週 重縮合反応における速度論と重合方法、
三次元重縮合、 高性能高分子の合成例
第15週 付加縮合系樹脂と硬化機構
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成績評価の方法 |
筆記試験
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テキスト |
大津隆行、改訂 高分子合成の化学、化学同人、2781円(1995)
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参考書 |
高分子学会編、高分子合成と反応 (1)、(2) (1991)、共立出版、各々12000円
G.Odian, Principles of Polymerization, 2nd ed.(1970), Wiley New York
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履修にあたっての留意点 |
基礎的な有機化学および物理化学を理解しておく事が望ましい。
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