授業概要 |
高分子材料は種々の分野で使用されている。ここでは、代表的な半結晶性高
分子についてその基本構造(1次構造から高次構造に至まで)と物性の関係を、
加工法と関連づけて体系的に論じたい。できるだけ豊富な実験データを提示し、
高分子の構造と実験方法との対応について明確にする。
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授業計画 |
第 1 週 高分子材料の特徴
第2--5週 高分子鎖の基本構造
第6--8週 高分子材料の構造と性質
結晶化、熱的性質 (Tg、Tm) 力学的性質
第 9--11週 分子構造の解析法
広角X線回折、小角X線散乱、密度測定、電子線回折、
NMR分光法、小角光散乱、赤外吸収、ラマンスペクトル
第12--15週 高分子材料の成形加工
フィルム、繊維、ゴム、複合材料
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成績評価の方法 |
筆記試験および演習、レポートの結果を総合し成績を決定する。
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テキスト |
井上祥平・宮田清蔵、高分子材料の化学、丸善、2,987円 (1993)
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参考書 |
高分子学会編、高分子科学の基礎、東京化学同人、3,500円
高分子学会編、高分子科学演習、東京化学同人、2,400円 (1990)
高分子学会編、高分子科学実験法、東京化学同人、2,200円 (1990)
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履修にあたっての留意点 |
高分子機器分析の授業内容を良く理解しておくことが望ましい。
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授業の目標・ねらい |
高分子材料の巨視的な性質を決定しているのは、分子・原子レベルでの構造である。
しかし、分子構造を直接見ることは難しいので、種々の物理的および化学的方法によっ
て分子構造を推定している。本科目では高分子の構造はどのようにして決定されるかと
いう点についても、歴史的な観点を踏まえて系統的に述べて見たい。
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