工学部

授業科目名:
高分子合成学 II
(英語名): Polymer Synthesis II
対象学年:
3年Aコース
開講学期:
前期
開講形態:
講義
担当教官: 長井 勝利 (NAGAI Katsutoshi)
木村 宏 (KIMURA Hiroshi)
単位数:
対象学科:物質工学科 区分:専門科目・選択必修 510170

授業概要

  高分子はそれ自体、材料としての特性を備えているだけでなく、その化学反応性 を利用
 して、作り変えたり、新しい性質や機能を付与したりできる点に特徴がある。また 、高分
 子を実際に使用する時には、光や空気(酸素)にさらされていたり、熱や薬品など の影響
 によって化学的に変化し、性質が変わってくる。本講義では、高分子反応を高分子 と低分
 子との反応、高分子自身の反応、高分子と高分子の反応、高分子存在下での低分子 の反応
 に分類して、それぞれの反応形式での高分子反応の特徴を理解すること、さらに、 これら
 の反応を通して、高分子の改質や修飾、変質の防止、機能性高分子や高分子触媒な どへの
 展開について把握することを目的としている

授業計画

 第1週  緒論
 第2週  高分子と低分子の反応 --- ポリオレフィンの反応
 第3週  高分子と低分子の反応 --- ジエン系ポリマーの反応
 第4週  高分子と低分子の反応 --- ポリ塩化ビニル、ポリスチレンの反応
 第5週  高分子と低分子の反応 --- セルロースの反応
 第6週  高分子の分子内反応
 第7週  高分子間反応 --- 共有結合による橋架け反応
 第8週  高分子間反応 --- 二次結合による橋架け反応
 第9週  高分子の分解反応
 第10週 高分子反応の特徴 --- 分子間相互作用と高分子反応
 第11週 高分子反応の特徴 --- 高分子の触媒作用
 第12週 高分子反応の特徴 --- 高分子反応における特異性
 第13週 化学反応性を利用する機能性高分子
 第14週 特異な物性を有する機能性高分子
 第15週 まとめ

成績評価の方法

 筆記試験および演習の結果を総合し、成績を決定する。

テキスト

 長井勝利、高分子合成学 II …高分子反応、機能性高分子(自作プリント)

参考書

 高分子学会編、高分子の合成と反応(2)、共立出版、12360円(1991)

履修にあたっての留意点

 有機化学の基礎知識を十分に身につけておくこと

授業の目標・ねらい

 高分子への有機化学反応の適用性、高分子での反応の特異性を知ること
 高分子の化学反応(修飾)によって付与できる特性、機能を理解すること

学生へのメッセージ等

 高分子の分子構造、反応を常に化学式で書くように心がけ、高分子の特性や機能が どのよ
 うな化学構造と関連しているかを知ろう

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