工学部

授業科目名:
化学工学基礎
(英語名): Principles and Calculations in Chemical Engineering
対象学年:
2年Aコース
開講学期:
後期
開講形態:
講義
担当教官: 神田良照(KANDA Yoshiteru)・佐藤志美雄(SATO Shimio)・栗山雅文(KURIYAMA Masafumi)
単位数:
対象学科:物質工学科 区分:専門科目・選択必修 510550

授業概要

 化学工業プロセスは物質、エネルギーの流れ、貯蔵及び物理的、化学的 変換からなる。化学工学は、このようなプロセスの解析、設計を扱う。解 析、設計にはプロセスの特性を支配する原理・法則を知る必要があるが、 それは諸君たちがこれまであるいは今後学ぶ物理・化学的法則として体系 化されている。プロセスの設計、解析は、この物理・化学的原理・法則を 考慮しながら、必要に応じたレベル(プロセスを構成する装置内の微小空 間レベルからプロセス全体のレベル)で、物質、エネルギー保存則を適用 してその特性を数量的に記述できるようにすることが第一歩である。
 化学工学では、このような操作を物質、エネルギー収支式を求めると言 い、それを解くことが解析、設計に対応する。物質、エネルギー収支式を 求め、それを解くには、関係する諸変数が次元的に統一され、単位が揃っ ており、かつプロセスで処理する流体や固体の物理化学的特性(物性)が 知られているか、あるいは推算できる必要がある。
 本講義では、次元の統一性および単位を揃えるための換算法、および基 礎的な物質、エネルギー収支式の求め方、プロセス運転条件下での物性の 推算、および収支式を用い簡単なプロセスの解析、設計法を学ぶ。講義概 要は以下の通りである。

授業計画

 1.化学工学計算序論:次元の統一性、単位および単位換算と化学反応に関係する 成分間の量的な関係つまり化学量論について学ぶ。

 2.物質収支式:前項で述べた知識を用い物質収支式の求め方と解き方を学ぶ。

 3.気体、蒸気、液体、固体の物性:理想気体、実在気体の特性と飽和気体につい ての物質収支式の求め方と解き方を学ぶ。

 4.エネルギー収支:エネルギーの形態とその測定法、評価法および化学反応を伴 う場合等を例としてエネルギー収支式の求め方と解き方を学ぶ。

 5.物質・エネルギーの同時収支:実際的な問題の多くは、物質とエネルギーそれ ぞれについて同時に収支式を求め解く必要がある。このような問題について学ぶ。

成績評価の方法

筆記試験および演習、レポートの結果を総合し成績を決定する。

テキスト

D.M.Himmelblau(大竹 伝雄 訳)、化学工学の基礎と計算、培風館、2900

参考書

履修にあたっての留意点

化学工学入門および物理化学 I、IIを履修しておくことが望ましい。

授業の目標・ねらい

化学工学の基礎を着実に身につける。

学生へのメッセージ等

努力すれば必ずわかる。

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