授業概要 |
基本の有機反応を置換基や反応試薬の性質を理解することにより、反応種類別に反
応機構の立場から掘り下げて学ぶ。それにより、既知反応では反応条件を変えたら結
果はどう変わるか、また新しい反応の場合どのような反応が起こってどのような生成
物与えるかなど、電子の流れ図を用いて反応機構を考慮し、予測できるようにする。
本講義は有機化学の基礎を理解したうえでの専門的な講義であるが、既に学んだ反
応が繰り返しでてくる。重要な事項、考え方は繰り返し説明するつもりである。有機
化学の基礎的な文法を知る事によって、種々の現象を有機化学的な立場から見ること
ができるようになり始めて有機化学の面白さ、素晴らしさを知る事ができる。実験も
楽しくなるはずである。
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授業計画 |
第1、2週 構造、反応性、反応機構。酸と塩基。
第3、4週 飽和炭化水素における求核置換。
第5、6週 カルボニウムイオンおよび電子の不足した窒素原子と酸素原子。
第7、8週 芳香族における求電子および求核置換。
第9、10週 C=Cへの求電子および求核付加。
第11、12週 C=Oへの求核付加。
第13、14週 脱離。
第15、16週 カルボアニオン。
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成績評価の方法 |
筆記試験および演習、レポートの結果を総合し成績を決定する。
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テキスト |
PETER SYKES 有機反応機構 第5版 東京化学同人 4500円(1995)
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参考書 |
橋本静信・村上幸人・加納航治 基礎有機反応論 三共出版 3400円(1995)
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履修にあたっての留意点 |
行の長さは全角40文字以下にすること。
学習の基礎として、有機化学I, II, およびIII を修得していることが望ましい。
構造式、電子の移動を示す矢印の動かし方などノートに書き写すことは有機化学を理
解するうえで大いに役立つので、板書した内容は是非ノートをとるように。
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授業の目標・ねらい |
電子の流れ図を用いて反応機構を描くことにより、有機反応を理解できるようにする。
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