工学部

授業科目名:
高分子合成学
(英語名): Polymer Synthesis
対象学年:
3年Bコース
開講学期:
前期
開講形態:
講義
担当教官: 長井 勝利 (NAGAI Katsutoshi)
単位数:
対象学科:物質工学科 区分:専門科目・選択必修 511035

授業概要

  高分子の合成は低分子(モノマー)の高分子化…重合…と高分子の化学変換…反 応…か
 らなっているが、本講義は高分子合成の基本となる重合反応論が中心である。主要 な重合
 反応としては連鎖反応型の付加重合、開環重合と逐次反応型の縮合重合、重付加、 付加縮
 合があり、さらに、連鎖反応型の重合反応にはラジカル重合、カチオン重合、アニ オン重
 合、配位イオン重合がある。これらの重合反応の特徴、それぞれの重合反応におけ るポリ
 マーの生成速度、分子量、構造がどのような因子によって支配されるか、さらにビ ニル化
 合物の重合反応性…ラジカル重合性とイオン重合性…がその分子構造とどのように 関係す
 るか、などに重点をおいて解説する。また、これらの内容に加えて、最近の精密合 成の展
 開と高分子の分子設計の概念を述べる。

授業計画

 第1週  序論
 第2週  重合反応の分類と特徴
 第3週  ラジカル付加重合 --- ラジカル重合の素反応
 第4週  ラジカル付加重合 --- 重合速度と分子量
 第5週  ラジカル付加重合 --- 重合方法とその特徴
 第6週  ラジカル共重合
 第7週  モノマーの構造と反応性
 第8週  イオン付加重合 --- カチオン重合
 第9週  イオン付加重合 --- アニオン重合、配位重合
 第10週 開環重合
 第11週 縮合重合 --- 重合速度
 第12週 縮合重合 --- 分子量の調節
 第13週 重付加、付加縮合  第14週 その他の重合反応
 第15週  まとめ

成績評価の方法

 筆記試験および演習の結果を総合し、成績を決定する。

テキスト

 鶴田禎二、新訂 高分子合成反応、日刊工業新聞社、2200円(1985)

参考書

 大津隆行、改訂 高分子合成の化学、化学同人、2781円 (1979)
 鶴田禎二、川上雄資、高分子設計、日刊工業新聞社、6000円(1992)

履修にあたっての留意点

 基礎的な有機化学を理解しておくこと
 Aコース開講科目の「高分子合成学 II 」も合わせて、受講することが望ましい

授業の目標・ねらい

 基本的な重合反応の特徴およびモノマーの反応性を理解すること

学生へのメッセージ等

 モノマーの構造、重合反応を常に化学式で書いて、モノマーの反応性や重合反応の 特徴が
 化学式とどのように関係するかを知るように心がけていこう

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