授業概要 |
有機化学実験、分析化学実験、高分子化学実験の考え方や基本操作の修得
および講義を通して学んだ知識の理解を実際の体験により深める。
内容としては、はじめに酢酸ビニルの蒸留を行い、これを用いてラジカル
重合によりポリ酢酸ビニルを合成する。この合成した酢酸ビニルの重合度を
測定した後、ケン化反応によりポリビニルアルコール(PVA)とする。得ら
れたPVAをホルマール化してビニロンを合成して、そのホルマール化度を赤
外線分析法によって測定する。またPVAの1、2ーグリコール結合の数を求
めるため酸化還元滴定を行う。以上の実験を通して高分子化合物の基本的な
合成、反応、評価法の技術を修得する。また、高分子物質の物性評価のため、
高分子物質の識別および鎖状高分子モデルの統計的性質についても学習する。
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授業計画 |
第1週 実験内容の説明、器具類の洗浄
第2週 酢酸ビニルの蒸留
第3週 酢酸ビニルのラジカル重合
第4週 ポリ酢酸ビニルのケン化反応
第5週 PVAの重合度測定
第6週 PVAの不均一ホルマール化反応
第7週 赤外線吸収スペクトル(IR)測定
第8週 PVAの1、2ーグリコール基数測定
第9週 高分子物質の識別
第10週 鎖状高分子モデルの統計的性質
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成績評価の方法 |
レポート
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テキスト |
高分子化学系教官、高分子工学実験 II、自作テキスト
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参考書 |
高分子学会編、高分子科学実験法、東京化学同人、2470円
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履修にあたっての留意点 |
実験項目すべてを実験し、かつレポートを提出したものに対して単位を認定する。
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学生へのメッセージ等 |
装置、実験器具は自分で操作して操作法を体得し、
実験結果を要領よくまとめる訓練をする。
従って、レポート提出は必須である。
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