工学部

授業科目名:
高分子電磁気学
(英語名): Electrical Properties of Polymers
対象学年:
3年Bコース
開講学期:
前期
開講形態:
講義
担当教官: 池田 進(IKEDA Susumu)
単位数:
対象学科:物質工学科 区分:専門科目・選択必修 511095

授業概要

近年、新しい機能を持つ高分子材料が次々と見いだされている。その機能の基礎は、力学現象、熱現象と電磁気的現象が結合したものである場合が多い。そのような現象の原理を理解し、それを開発、研究するためには、電磁気学の基礎を身につける必要がある。この講義の目的は高分子材料の電気的物性を理解し応用するための基礎を作ることである。
内容: 固体中で起こる誘電現象の基礎を学習する。電場、電流、電気変位、分極等の関係を学んだ上で、誘電率、複素誘電率を学ぶ。さらに高分子固体中で起こる緩和現象、転移現象を誘電現象(誘電率の温度分散、周波数分散、熱刺激電流等)をとうして捕らえる方法と原理について学習する。  以上のような基礎の上に高分子の示す様々な機能のうち、電気物性と関係するもの、電気絶縁性、伝導性、圧電性、焦電性、強誘電性等について学習する。

授業計画

第1週  高分子とその電気物性
第2ー3週  電気現象、電気回路、回路素子
第4ー5週  物質の実電荷と電流、静電場
第6ー7週  誘電性と誘電率
第8ー9週  誘電緩和と複素誘電率
第10ー11週 誘電率の温度分散、周波数分散、熱刺激電流
第12ー15週 高分子の機能と電気物性
 

成績評価の方法

筆記試験 レポート

テキスト

特になし

参考書

和田八三久、高分子の電気物性、裳華房

授業の目標・ねらい

材料のもつ誘電的性質を理解すること。誘電率の意味を知り、その値から材料の電気物性を推定するための基礎をつくる。

学生へのメッセージ等

高等学校の物理の教科書から始める予定です。高分子の電気物性といえばしばらく前までは、電気絶縁性のことでしたが、今はいろいろな広がりがでてきています。身の回りのものや、新聞、雑誌の記事に興味を持ってください。きっと関連するものをいろいろ見つけることができるはずです。

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