工学部

授業科目名:
反応工学
(英語名): Chemical Reaction Engineering
対象学年:
3年Bコース
開講学期:
後期
開講形態:
講義
担当教官: 佐藤 志美雄(SATO Shimio)
単位数:
対象学科:物質工学科 区分:専門科目・選択必修 511575

授業概要

 反応工学は目的とする化学あるいは生物化学反応を工業的に実現するため に、体系化された工学である。具体的には、対象とする反応の機構、速度式 を求めること、および反応を実施するために必要とされる反応器の形状、容 積あるいは反応器群の組み合わせを求めることなどである。
 本講義では授業計画に示す5項に渡って勉強する。

授業計画

 第1週--第2週 化学反応と反応装置:化学反応および反応装置の特性を系統立てて論じるため、 化学反応および反応装置についての分類と反応装置の一般的な特性を概括する。

 第3週--第4週 反応速度式:一般的に、かつ量的に反応の速さを論じるために、その速度つまり反応速度を どのよ うに定義すべきか、また反応速度の表現式つまり速度式が、反応に影響する因子、 例えば反応物濃度などの関数としてどのように表現されるか、また反応速度式がど のよう にして誘導するかについて学ぶ。

 第5週--第8週 反応装置設計の基礎:反応に関係する成分(反応原料、生成物)間の量的関係すなわ ち量論関係をどのように表現すべきか。そのような量論関係と速度式を適用して反 応装置回りで物質収支を取り反応器設計のための基礎式を誘導する。更に、この基礎式 を適用した反応装置の設計を学ぶ。

 第9週--第12週 均一相反応の速度解析:関係する成分がすべてよく混ざり合い、均一な状態で反応 が進行する場合を均一相反応と呼ぶ。本章ではこのような反応についての速度解析 法を学ぶ。

 第13週--第15週 不均一相反応の速度解析:均一相反応と異なり、触媒も含め関係する成分が混ざり 合わず、不均一な状態で進行する場合を不均一相反応と言う。工業的に重要な反応 の多くは不均一相反応であり、均一相反応とは異なった観点から速度を解析する必 要があり、本章で取り上げる。

成績評価の方法

筆記試験および演習、レポートの結果を総合し成績を決定する。

テキスト

橋本 健治、反応工学、培風館、2987円

参考書

久保田 宏、関沢 恒男、反応工学概論、日刊工業新聞社、1500円

履修にあたっての留意点

物理化学を履修しておくことが望ましい。

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