工学部

授業科目名:
材料強度学
(英語名): Strength and Fracture of Materials
対象学年:
3年Aコース
開講学期:
後期
開講形態:
講義
担当教官: 飯塚 博 (IIZUKA Hiroshi)
単位数:
対象学科:機械システム工学科 区分:専門科目・選択 520120

授業概要

 工業的によく使用される,金属,セラミックス,そして高分子材料の強さについて解説する.使用する材料がどのくらい強いのかという評価は,使う側がどのような状況下で使用したいのかという要求と,その材料自身がどのような特性を持っているかという材料性質によって大きく変化する.
 たとえば,セラミックスはかなり高い温度まで耐えられる強さを持っているが, 衝撃的な力に対しては弱い.したがって,いろいろな材料の持つ強さの性質を理解し,上手に使っていくことが大切である.本講義では,材料強さの種類とそれが生じるメカニズム,そしてそれらの強さをどのようにして評価するかについて解説する.

授業計画

第1章  緒 言
   第1週 はじめに  (材料強度学の内容)
第2章  破壊強さ
   第2週 へき開破壊とせん断破壊(セラミックスはなぜもろいか?)
   第3週 延性破壊とぜい性破壊 (もろいとなぜ危ないのか?)
   第4週 金属のぜい化 (金属でももろく壊れることがある)
   第5週 理想的破壊強度(破壊強さの最大値はどのくらいか?)
   第6週 Griffithの理論 (き裂があると破壊強さはどのくらい低下するか?)
   第7週 応力拡大係数 (き裂のある材料の破壊強さは何を使って評価するか?)
   第8週 破壊じん性値 (ここまできたらもろく壊れる)
   第9週 練習問題

第3章  変形強さ 
   第10週 ヤング率  (材料力学の世界を材料の面からみると)
   第11週 降伏応力 (金属の変形とは何か?)
   第12週 強化機構  (金属の変形強さを高めるメカニズムは?) 
   第13週 練習問題  
第4章  時間強さ
   第14週 疲労 (材料が疲れていくときの強さを何で評価するか?)
   第15週 クリープ  (高い温度のもとでの変形と破壊)

成績評価の方法

筆記試験および演習、レポートの結果を総合し成績を決定する。

テキスト

小寺沢 良一  材料強度学要論   朝倉書店  2,800円(1995)  

参考書

岡村 弘之   線形破壊力学入門  培風館   3,300円(1995)
堀内・他 訳 材料工学入門   内田老鶴圃  4,800円
宮本 博 訳  構造材料の強度と破壊1 培風館 2,800円

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