ロボット工学は非常に幅広い科学知識を集積した学問であり、ロボットの
機構と運動、動力学、制御、計算機工学、センサ工学等を基礎とする。その
中で、ロボットの設計駆動のための基本であるロボット機構と運動学及び動
力学についての基礎知識を主に学習する。
ロボットには人の手に相当するマニピュレ−タと足に相当するロコモ−タ
とに大別されるが、本講義はマニピュレータを対象とする。先ず、基本構成
と作業空間及び設計上の問題点を説明する。次に、同次変換、マニピュレ−
タの関節座標入力から手先効果器におけるデカルト座標を出力する方法、及
びその逆問題の解法を示す。また、微小運動のための微分関係とヤコビアン
行列を示す。さらにニュ−トン・オイラ法及びラグランジェ法によるマニピ
ュレ−タの運動方程式導出法を示し、その特徴とマニピュレ−タの運動制御
の基本を解説する。
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