授業概要 |
機械工学の総合演習として手巻きウインチの設計及び製図を行う。巻胴、歯車、
ブレーキ、軸などの設計計算を行いながら、材料力学、JIS 規格、工業材料の
利用法を習得する。そして許容応力を基準とした強度設計と操作性および安全
性を考慮したバランスの良い、人間工学的設計に基づいた製作図面の完成をめ
ざす。
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授業計画 |
第1週 強度設計法について概説、基準強さ、安全率、許容応力、
標準数など
第2週 JIS 及び機械工学便覧の見方、ワイヤロープ、応力と荷重
の種類、機械効率、歯車モジ
ュール標準値、摩擦係数、ねじ、ボルト、鉄鋼および非鉄金属
材料
第3週 基本設計、機構の選定(巻上げ機構、制動装置、軸・軸受)、
はめあいの種類と等級(す
きまばめ、中間ばめ、しまりばめ)
第4--5週 細部設計その1、ワイヤロープ、巻き胴、減速比、歯車
第6--7週 細部設計その2、つめ車装置、ブレーキ装置、軸・軸受
第8週 細部設計その3、歯車リム・アーム・ボス部、フレーム、
設計書完成
第9--10週 製図その1、組立図(正面図、側面図)
第11--12週 製図その2、部品図(巻き胴、控えボルト、巻き胴軸、中間軸、
ハンドル軸、ハンドル
アーム、A・B・C歯車)
第13--14週 製図その3、部品図(ブッシュ、軸受、つめ・つめ軸、
ブラケット、D歯車、ブレーキ、
フレーム)
第15週 設計書と図面のチェックを受ける
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成績評価の方法 |
課題に対して最適設計がなされているか、図面が JIS 製図通則に従って
いるか、また縮尺・バランス・レイアウトの適切さ、線の鮮明さなどから
総合的に評価。
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テキスト |
機械設計研究会編、手巻きウインチの設計、理工学社、1,442円(1994)
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参考書 |
津村利光・大西清、JIS にもとづく標準製図法、理工学社、1,442円
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履修にあたっての留意点 |
強度計算及び材料選択では材料力学、工業材料で学んだ基礎知識を必要とする
ので、復習しておくこと。
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