授業概要 |
豪雪地域の都市及びその周辺における諸問題を、熱力学、伝熱工学および流体工学の立場から分析する。熱部門では特に米沢市を代表例として取り上げ、その都市計画の事例学習を目指す。
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授業計画 |
第1週 雪国の気象、国土の中で雪国の占める割合、住環境快適性の実験とFangerのPMV理論
第2週 人間を一種の熱機関とみなした場合の熱収支、空気調和
第3週 建物の熱伝導、熱伝達、熱輻射、熱通過、雪国の建物のありかた
第4週 暖房器(エネルギ効率の高い暖房器)、ヒートポンプとその性能
第5週 暖房熱源および融雪熱源の確保
第6週 帯水層畜熱適地選定法
第7週 豪雪地域の社会設備投資のあり方(米沢市を対象として)
第8週 管路による雪の水力輸送:豪雪都市における除排雪とその問題点、有効な解決方法の一つ
としてポンプによる閉管路系による雪の水力輸送
第9週 水道管の凍結現象:動水管内の水の凍結過程、凍結による管の破壊の起こる条件
第10‐‐11週 電線の着氷によるギャロッピング:ギャロッピング振動の発生例と実測値、発生機
構についての各種モデル、発生と気候条件、その対策
第12週 *吹雪・吹溜まりとその対策
第13週 *建物まわりの流れと防雪対策
第14週 *屋根の積雪防止
*道路や建物を対象とした防雪に関する研究は(1)屋外の実測調査(2)模型雪を用いた風洞実験
(3)数値シミュレーションの三つの面から行われており、各週毎にその実例を挙げて講義する。
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成績評価の方法 |
筆記試験および演習、レポートの結果を総合し成績を決定する。
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テキスト |
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参考書 |
斉藤 武ほか、工業熱力学通論 第版、日刊工業、2580円(1994)
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履修にあたっての留意点 |
(1)第1週から第7週までの熱部門と第8週から第14週までの流体部門から成る。
(2)工業熱力学、伝熱工学、流体工学を履修すること。
(3)第1週から第7週までの熱部門では演習を中心に講義を進め、毎週のレポートで成績を評価する。
(4)第8週から第14週までの流体部門ではOHPを用いて講義を行い、毎週講義資料を配布する。
(5)熱部門、流体部門の平均点で総合成績評価および単位認定を行う。
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