授業概要 |
NC工作機械を用いて板カムや減速機用曲線板を加工する手法を、
その理論的裏付けとなる包絡線から加工シミュレーションのプログラム作成までに
わたって講義する。
さらに、代表的な不等速運動機構であるリンク機構およびカム機構の設計法並びに
機構の運動学・力学特性の解析と評価の手法を紹介する。
|
授業計画 |
第1週 平面曲線の表示法
第2週 平面曲線の曲率半径と曲率中心
第3週 直線および円の包絡線
第4週 曲線創成理論
第5週 各種カム曲線の特徴と変位線図
第6週 板カムの輪郭曲線のパラメータ表示
第7週 NCによるカム加工のシミュレーション
第8週 遊星運動減速機の理論
第9週 厳正点法による機構の総合
第10週 曲線照合法による機構の総合
第11週 機構の運動学モデルの構築
第12週 機構の影響係数解析
第13週 機構の力学解析
第14週 機構の運動伝達性
第15週 機構の運動シミュレーションと三次元モデリング
|
成績評価の方法 |
授業中に適宜行う演習により、授業内容に対する到達度を判定して成績を決める。
|
テキスト |
渡辺 克巳、機械の研究に連載された「機構設計のための運動学」のゼロックスコピー
|
参考書 |
|
履修にあたっての留意点 |
高等学校で学習した三角関数、2次方程式の解法、座標変換等は、運動機構を
幾何学的にモデル化し、解析することの基礎です。微分法は機構の速度、
加速度の算出に、積分法は輪郭曲線や移動軌跡の長さの算出に応用します。
偏微分法は機構定数の微小変化が機構の入出力関係に与える影響を
算出する手段です。数学は機械関係の実際の問題に役立つことを知りましょう。
|
授業の目標・ねらい |
回転するエンドミルの切刃の包絡面は円筒です。よって、フライス盤では、
円筒の底面または側面を用いて製品を加工していることが理解できれば、
機械加工に対する視野が広がります。また、運動機構を新しく設計する場合には、
運動学モデルを構築し、諸特性を解析することが必須であることを知って下さい。
|