授業概要 |
単結晶及び多結晶体の強度,材料の強化機構,き裂材の強度と破壊等に関する微視的,巨視的理論に基づく基本的概念とその適用について講義する.また,材料学的,力学的並びに使用環境等の諸因子が構造用材料の強度に及ぼす影響について解説する.
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授業計画 |
第1〜2週 結晶塑性の基礎
(結晶構造,格子欠陥,すべり変形,単結晶のすべり変形,双晶変形)
第3〜5週 転位論の基礎
(転位の観察,転位の基本的性質,結晶構造と転位,転位に作用する力,転位の
増殖,転位と欠陥の相互作用)
第6〜7週 強化機構
(多結晶体の塑性変形,固溶硬化,ひずみ硬化,複合材料の強度)
第8〜12週 破壊の基礎
(脆性破壊とき裂,理論引張り強度,き裂材の強度(グリフィス理論),破壊靱
性,脆性き裂の伝ぱ速度)
第13〜14週 疲労破壊と環境破壊
(疲労破壊の特徴,S-N曲線と耐久限度線図,疲労き裂の発生と伝ぱ, 疲労破壊に
及ぼす影響諸因子)
第15週 特殊材料の強度と破壊
(セラミックス,アモルファス,形状記憶合金等)
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成績評価の方法 |
筆記試験および演習、レポートの結果を総合し成績を決定する。
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テキスト |
小寺沢良一 [改訂増補] 材料強度学要論 朝倉書店 2884円 (1995)
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参考書 |
D.E.Dieter Mechanical Metallurgy MacGraw-Hill Book Company 4700円 (1993)
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授業の目標・ねらい |
材料が示す種々の特性は,材料を構成する元素の種類,結晶構造や微視組織等
と密接に関係します.材料の本性を正しく理解し,有効活用するに有用な基礎的学理について学習します.
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