授業概要 |
現在の機械工学および機械工業を始めとする諸工業はニュートンの法則によって体系化された力学の基礎の上に成り立っている。本科目では、力とニュートン力学、力のつり合い、力のモーメントおよび物体の運動など、機械工学を理解する上で不可欠な、力学の基礎的事項について修得することを目的とする。
最初に力、力の単位と次元、および力学を扱う上で重要なベクトル、微積分の基礎および多重積分など数学的基礎について学習する。また、質点、質点系、および剛体など、力の作用する対象物について理解し、重心や質量の中心について学ぶ。力のつり合いを考える靜力学を学び、質点の運動、仕事およびエネルギーなど質点の動力学について検討する。最後に質点系および剛体の動力学、慣性モーメントや回転半径について理解する。以上の内容について、原則として教科書の項目に従って学習を行い、毎回例題および演習を交えて講義を進める。
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授業計画 |
第1週〜3週 力、単位と次元、質点、質点系および剛体、ベクトル
第4週〜7週 靜力学、集中力のつり合い、分布力のつり合い、重心と質量の中心、
分布加重を受ける物体のつり合い、摩擦力
第8週〜11週 質点の動力学、速度、加速度、運動の法則、仕事とエネルギー、
落下運動、放物運動
第12週〜15週 質点系の動力学、エネルギー、力積、剛体の動力学、慣性モーメントと回転半径、
断面2次モーメント
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成績評価の方法 |
筆記試験および演習、レポートの結果および出席を総合し成績を決定する。
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テキスト |
松村博久・皮籠石紀雄、工科の力学、共立出版854円(1994)
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参考書 |
酒井高男、力学のお話、日本規格協会442円(1994)
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履修にあたっての留意点 |
簡単な微分方程式やベクトル、数学公式など、高校において習った基礎知識について復習しておく事が望ましい。
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