工学部

授業科目名:
図形処理
(英語名): Computer Graphics
対象学年:
4年Bコース
開講学期:
前期
開講形態:
講義及び演習
担当教官: 中野 政身(NAKANO Masami)
単位数:
対象学科:機械システム工学科 区分:専門科目・選択 521135

授業概要

 設計作業、三次元表示技術、バーチャルリアリティ技術など、図形を取り扱い 処理する分野が非常に多くなっている。本講義では、図形処理をコンピュータを 援用して行う際に必要となるコンピュータグラフィックスの図形の表示に関連 する理論と技術について講述する。その最も基本的な技術である図形変換論を、 二、三次元の線形変換、アフィン変換、射影変換の順に系統的に述べる。同次座 標の手法の導入により、これらの変換が線形化され、統一的な扱いが可能となること を示す。二及び三次元の図形表示、隠れ線・面消去法などについても言及した後、 講義した技術を用いて作成した三次元図形表示プログラム(視点、拡大・縮小、 平行移動、透視、回転、回転軸などの変更可能)を実際に稼動させ、実体験を通 して講義内容をより深く会得する。

授業計画

第1週 コンピュータを用いた図形処理の必要性と用途、 図形の変換と座標系の変換
第2週 二次元アフィン変換、2×2行列による変換(スケール変換、せん断変換、 回転、平行移動)
第3--4週 3×3行列による二次元アフィン変換、任意点を中心とする拡大・縮小、 回転、同次座標
第5週 二次元アフィン変換に関する演習
第6--7週 二次元射影変換:スケール変換、二次元射影変換のプロセス、演習
第8--9週 三次元アフィン変換:スケール変換、せん断変換、回転、平行移動、 任意軸まわりの回転
第10週 三次元アフィン変換に関する演習
第11週 三次元射影変換:スケール変換、透視投影変換
第12週 三次元図形表示:三次元ワールド座標系と視点座標系、透視図形の作成
第13--14週 隠れ線・面消去の基本技術
第15週 三次元図形表示ソフトウェアのデモンストレーション

成績評価の方法

定期試験、演習、およびレポートの結果を総合して成績を評価する。

テキスト

山口富士夫、コンピュータディスプレイによる図形処理工学、日刊工業、 4,000円(1987)

参考書

D.F. Rogers \& J.A. Adams(山口富士夫訳)、コンピュータグラフィックス、 3,000円(1988)

履修にあたっての留意点

 数学的手法としてマトリックス演算を多用するので、線形代数学の基礎を マスターしておくことが望ましい。

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