授業概要 |
空間に分布した情報の取扱の基礎を、まずその記述法を知り、画像化や
画像変換システムとして捉える。
その際、視覚の特性、画像の計算機への読み取り、データ構造、表示方式、
色情報などについて考える。
次に、画像の強調、雑音の除去、歪んだ画像の修復、2値画像の取り扱い
などの為の基本的な処理手法を実践的に学ぶ。
また、分散した情報を集めて不可視断面を画像化するCTのアルゴリズム、
リモートセンシングの画像の性質とスペクトル画像の利用アルゴリズムを調べて
高次画像計測技術の展開を知る。
更に、ロボットビジョン、医用画像システム、マルチメディアシステムの
実例を調べ、基盤技術と問題点、そして今後の展望を考える。
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授業計画 |
第1週 導入;画像工学の背景
第2--3週 画像の表現と2次元フーリエ変換
第4--5週 ディジタル画像とサンプリング定理
第6週 画像の性質と視覚
第7週 撮画システムと点広がり関数
第8週 リモートセンシング画像とその応用
第9週 2値化と2値画像処理
第10週 画像の変換とフィルタリング
第11週 雑音除去と画像評価
第12週 画像再構成アルゴリズム
第13週 画像処理システムと医学・医療の場での画像処理
第14週 特徴抽出とコンピュータビジョン
第15週 総括
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成績評価の方法 |
筆記試験および演習、レポートの結果を総合し成績を決定する。(目標の到達度)
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テキスト |
配布プリントまたは、赤塚孝雄、画像処理の基礎、昭晃堂、出版予定
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参考書 |
土屋 裕:画像計測、昭晃堂(1995)、
W.K.Pratt:Digital Image Processing, John Wily \& Sons(1994)
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履修にあたっての留意点 |
1.知識として学習するだけでなく、実際の画像を操作する事で
理解を深めていこう。
2.線形システム論、信号処理などの基礎的な考え方をここで思い起こそう。
その考え方をここでも確実なものにしておこう。
3.計算機に画像データや問題、印刷表示のプログラムが置いてあるので、
各自実験して見る事。
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授業の目標・ねらい |
画像の性質を理解し、計算機の中での画像情報の表現方法、画像情報の獲得方法、
画像の雑音除去・変換・強調処理などの基本的処理手法の考え方と実際の手法を知り、
画像を取り扱うシステムの構成法や画像利用技術の展開についての展望を
持てるようになる。
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学生へのメッセージ等 |
目標を常に念頭に、自分で納得できるまで考え、実践してみよう。
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