授業概要 |
電子回路は,R L C 素子の他にダイオードやトランジスタなどの半導体素子によっ
て構成される回路で,現代の科学技術の基本要素になっている。このため,情報系の
技術者,研究者にとっても,その基本的な知識を習得しておくことが必要になる。
電子回路は,正弦波信号を扱うアナログ電子回路とパルス信号を扱うディジタル電
子回路に大別される。この講義で扱うのは基本的なアナログ電子回路であり,ディジ
タル電子回路については情報回路やディジタル回路の授業科目で扱う。
アナログ電子回路の授業では,はじめに,バイポーラトランジスタや FET を用い
た基本的な増幅回路の動作と等価回路を用いた動作量の計算法及び負帰還増幅回路を
扱い,ついで,演算増幅回路の基礎と応用回路を扱う。さらに,正弦波発振回路及び
偏復調回路の原理と基本的な回路を扱う。
|
授業計画 |
第1週
授業の概要説明及びダイオード,トランジスタの動作
第2--3週
ダイオード及びトランジスタの等価回路表現,基本的な増幅回路のバイアス回路
第4週
基本的増幅回路の動作量の計算法
第5週
増幅回路の周波数特性
第6週
負帰還増幅回路の原理,特徴と基本回路
第7週
まとめ(中間試験)
第8--9週
演算増幅回路の構成と基本回路,応用回路
第10--12週
発振回路の基本構成と発振条件,低周波発振回路,高周波発振回路,水晶発振回路
第13--14週
変復調の原理および振幅変調の基本回路と復調回路,周波数変調の基本回路と復調回路
第15週 まとめ
|
成績評価の方法 |
筆記試験(中間,定期)およびレポートの結果を総合し成績を決定する。
|
テキスト |
(著者)藤井信生 (書名)アナログ電子回路 (出版社)(株)昭晃堂(価格)2
,700円(1994)
|
参考書 |
(著者)滑川 敏彦 (書名)基礎電子回路(出版社)(株)昭晃堂(価格)2,600円
(1994)
|
履修にあたっての留意点 |
半導体基礎(n形・p形半導体,ダイオード,トランジスタ)の授業を履修し,電気回
路(交流回路の計算法,共振現象など)の基礎知識を修得しておくことが望ましい。
|