授業概要 |
第1〜2週は本演習のために開発したクラスルーム支援システムの使用法についての説明と練習である.演習はこのシステムを利用して行われる.前半はコンパイルがどのように行われるのかを,make コマンドを介して説明し,分割コンパイルの有用性を理解する.次いで,UNIXの特徴の1つであるスクリプトと関連コマンドを使用することにより,簡潔で効率的な処理が可能となることを会得する.これらの演習により開発環境の重要性についても理解する.
後半は、OS自身にかかわる問題を取り上げている.ソーティングはOSの中で頻繁に利用される.簡単な数式コンパイラを作ることにより,言語処理プロセッサの基本機能を理解する.最後に,プロセス間のリソースの競合問題を取り上げ,OSに対する理解を深める.
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授業計画 |
第1--2週 クラスルーム支援システム:問題の提示と解答,メールとニュース
第3--4週 分割コンパイル:makeコマンド,プリプロセッサ
第5--7週 UNIXコマンドとスクリプト:シェルスクリプト,sed,awk
第8--9週 ソーティングアルゴリズム:基本アルゴリズム,ヒープソート
第10--12週 数式コンパイラ:スタック,ポーランド記法,機械語コード
第13週 プロセスの生成
第14--15週 排他制御:ファイルの排他制御,セマフォ
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成績評価の方法 |
筆記試験および演習、レポートの結果を総合し成績を決定する。
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テキスト |
丹野,武田,プログラミング演習IIIテキスト
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参考書 |
羽山博著,入門UNIX,アスキー出版,1,800円(1995)
石田晴久訳,プログラミング言語C第2版,共立出版,2,800円(1989)
足立高徳訳,プログラミング言語AWK,3,400円(1990)
前川 守,オペレーティングシステム,岩波書店,3,600円(1993)
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履修にあたっての留意点 |
・この講義はソフトウェアだけでなくハードウェアの知識も必要であるので,「プログラミング演習I,II」および「計算機基礎」,「計算機工学」の講義を履修しておくこと.
・演習問題はすべて期限内に提出すること.
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授業の目標・ねらい |
プログラミング言語やオペレーティングシステム(OS)に関する講義等で得た知識とUNIX OSによる演習を通して,ソフトウェアとハードウェアを統合化した計算機システムを実践的に理解し,その使用法を習得する.
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