授業概要 |
我々の周囲には金属や半導体をはじめ多種多様な
物質が存在するが、それらの性質を理解するための
基礎を養うことを目的とする。
物質の性質を原理的側面から理解するために不可欠である電子・
原子・分子の知識を習得した後、それらをもとに固体(金属・
半導体)の基本的性質を学ぶ。
具体的内容としては、真空中の電磁界存在下における
電子の運動、前期量子論にもとずく原子構造(主量子数・方位量子数・
磁気量子数・スピン量子数による原子内電子の状態指定)、
不確定性原理および粒子の存在確率等に代表される
量子力学の中心的事項、いくつかの場合における
シュレディンガー方程式の解法、化学結合、分子運動
(マックスウェル・ボルツマン分布)、固体の構造(
結晶構造・比熱・電子状態)、金属および半導体の
伝導現象等である。
|
授業計画 |
第1--2週 真空中の荷電粒子の運動
第3週 光の粒子性と波動性
第4--5週 前期量子論(原子構造)
第6--8週 量子力学の基礎的事項
第9週 分子の構造
第10週 熱エネルギーと分子運動
第11--12週 固体の構造
第13週 金属の電気抵抗
第14--15週 半導体の電気伝導
|
成績評価の方法 |
筆記試験およびレポートの結果を総合し成績を決定する。
|
テキスト |
犬石 嘉雄・下村 武、電子物性の基礎とその応用、コロナ社、2,781円(1994)
|
参考書 |
キッテル、固体物理学入門(上・下)、丸善、2,400円 (1994)
阿部正紀、電子物性概論、培風館、3,708円 (1995)
|
履修にあたっての留意点 |
物理学I、電磁気学Iを履修していることが望ましい。
|