日本と「国際化」(教養セミナー)
'Internationalization' in Japan (Seminar)

担当教官: 松本邦彦(MATUMOTO Kunihiko)

開講学年 全学年
開講学期 前期
単位数 2単位
開講形態 演習
教官の所属: 人文学部 総合政策科学科(E-mail:PXA06276@niftyserve.or.jp)
授業概要
  目標はレポートのイロハを協同で学ぶことである。つまり、ある特定のテ ーマについて資料を収集・分析し、人前で筋道たてて発表する技術、および、 他人の発表を基にして議論する技術の二つを学ぶ。そのために、テーマの見つ け方から本や論文の探し方、レポートの書き方・発表まで基礎を学び、かつ実 習する。
  授業の性質上、参加者は20人程度に制限する。具体的には3人から5人 程度のグループごとにレポートを作成・発表をおこなうことを主眼とする。そ れぞれのテーマおよびグループ分けは冒頭に参加者の希望をとって決定するの で、履修前に自分なりの問題関心を設定しておくことが望ましい。そのテーマ をどう細分化し、どんな角度で切るかについては担当グループに任せる。(例 えば昨年度は、「海外旅行」→「海外修学旅行の良否」、「環境問題」→「原 油流出事故」、「オゾン層問題」など。)
  グループ発表後、グループ発表の深化・延長として個々人に期末レポート を提出してもらう。

授業計画
  前半をグループテーマ決定とグループメンバー決定、資料の収集方法とレ ポートの基本的方法の講義・実習にあて、その後、グループ発表に入る。
  グループ発表後(夏休み直前)に個々人の期末レポートのテーマと概要の 発表会をおこなう。夏休み後の9月に期末レポートを提出し、更に口頭発表会 をおこなう。

成績評価の方法
  成績評価はグループ発表と討論参加の内容、および期末レポートを総合し ておこなう。

テキスト
   斉山弥生&沖田弓子『研究発表の方法:留学生のためのレポート作成・ 口頭発表の準備の手引き』(発行:産能短期大学国際交流センター、発売:凡 人社、1996年、2300円、ISBN4-89358-348-4)。
   木下是雄『レポートの組み立て方』(ちくま学芸文庫、1994年、780円、 ISBN4-480-08121-6)。
  前者は「留学生」用と銘打ってはいるが、後者のいわば実践編にあたり、 レポートの実例が掲載されていることや、段階をおって作業を進めていくとこ ろが詳しく説明されているために、テキストに採用した。

参考書
   梅棹忠夫『知的生産の技術』(岩波新書、1969年、620円、ISBN4-00- 415093-0)。
   野口悠紀雄『「超」整理法』(中公新書、1993年、720円、ISBN4-02- 101159-7)。
  これら2書も必携書と考えてほしい。

その他
履修にあたっての留意点
  無断欠席は厳禁。つまり、やむなく欠席する際には事前にしかるべき理由 を教官に説明することを必要とする(アルバイト、歯医者や自動車学校の予約 などは欠席理由としては論外である)。事後説明は緊急事態(急病、事故など) にのみ限られる。特に本演習はグループ活動なので、この点は特に注意してほ しい。
  情報収集の基本的手段として新聞記事収集を義務づけるので、日刊紙購読 が望ましい。また山形大学や県立、市立の図書館をフルに活用するので、履修 前には(最低限)山形大学図書館から「利用証」を取得しておくことが望まし い。また教養棟の「マルチメディア室」でのインターネット(ホームページ) 利用も推奨する。

学生へのメッセージ等
  物いりかつハードな演習となるので覚悟されたい。しかし学部に上がって から(大学を出てからも)文系・理系を問わず役立つ技術が身に付くことは保 証する。

担当教官の専門分野
  身近な国際政治としての外国系住民問題。古くは日本占領期、新しくは国 際結婚による移民。

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