物理学I
Physics I

担当教官: 大橋 正義(OHASHI Masayoshi)

開講学年 2年Aコース
開講学期 前期
単位数 2単位
開講形態 講義
開講対象: 機械システム工学科(Aコース) 科目区分: 専門基礎科目・選択必修
授業概要
 物理学の基礎である力学と運動法則,工学の基礎として重要な振動と波動および流体力学について概説する。まず、物理学の展開をニュートン力学と現代物理学の視点から概観し、ベクトルに関する数学的準備を行う。つぎに、物理学の中で最も基本的な質点と剛体の力学と運動、ついで単振動や減衰振動など質点と連続体の振動と波動現象について、運動方程式と波動方程式を求めその解き方を解説する。さらに、流体力学や電磁気学を学ぶために必要なベクトルの微分と積分に関する数学的準備を行う。その後、流体の運動方程式、ベルヌーイの定理、粘性流体および希薄流体に関する説明をする。

授業計画
第1ー3週 静力学
 1、力、質量、重力加速度、万有引力、ベクトル、スカラー、質点に働く力、力の分解と合成
 2、剛体に働く力、偶力、力のモーメント、重心、摩擦
 3、弾性、応力、フックの法則、ヤング率、体積弾性率、剛性率、ポアソン比、ばね定数
第4ー8週 動力学
 1、等速直線運動、運動の第1法則、慣性座標系、相対運動
 2、運動量、力積、撃力、運動量保存の法則、弾性衝突、非弾性衝突、はねかえり係数
 3、加速度運動、運動の第2法則、慣性力、等加速度運動、自由落下運動、放物運動
 4、等速円運動、周期、角速度、加速度、向心力、遠心力、単振動との関係
 5、剛体の運動、角運動量、慣性モーメント
第9ー13週 振動と波動
 1、単振動、減衰振動、強制振動、
 2、波の性質、横波、縦波、正弦波、定常波、波長、振動数、周期、波の速さ、分散関係
 3、重ね合わせの原理、波の干渉、波の反射、波の屈折、波の回折、ホイヘンスの原理
 4、音波は縦波、音速の温度変化、音の屈折、音の回折、音の干渉、うなり、ドップラー効果
 5、波動方程式
第14ー15週 流体力学
 1、 圧力、流体、連続の式、ベルヌーイの定理、粘性、ずれ応力、希薄気体

成績評価の方法
 筆記試験および演習,レポートの結果を総合し成績を決定する.

テキスト
小出昭一郎,物理学(改訂版),裳華房,2000円

参考書
松平升,大槻義彦,和田正信,物理学 I, 培風館,1648円

阿部龍蔵,川村清,新物理学ライブラリー1,物理学,サイエンス社,1750円

阿部龍蔵,岩波基礎物理シリーズ,力学・解析力学,岩波書店,2400円

その他
・履修にあたっての留意点
 諸現象の物理的な意味と数式との関係を理解するように努めること。物理的な概念や現象について自分なりのイメージ,解釈を考えながら学ぶようにすること。

・授業の目標・ねらい
 物理的概念や諸現象について自分なりのイメージを描き,解釈し,表現できること。

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