授業概要
情報工学諸分野において用いられる種々の管理技術について、基礎理論と応用の実際を紹介する。管理技術の中でも最適化法は情報処理、管理、計画等を合理的、効率的、科学的、経済的に実施、分析、評価する際に最もよく用いられる手法の一つである。 本講義では基本的な最適化理論を中心に解説し、それに基づく数学モデルの分析方法の実例を紹介する。
授業計画
1.グラフ理論 グラフの基礎、定義(経路、木、閉路、平面グラフ等)、グラフ最適化(最短経路、マッチング等)、グラフモデル分析 2.線形計画法 線形計画法理論、目標計画法、分数計画法、分離計画法、ゲーム理論、産業連関 分析、DEA、線形計画モデル分析 3.ネットワーク理論 最大ネットワークフロー問題、最小コストネットワークフロー問題、多品種ネッ トワークフロー問題、アウトオブキルター法、ネットワークモデル分析 4.組合せ最適化理論 整数計画法、分枝限定法、被覆集合と独立集合、マッチング理論、マトロイド理 論、配置理論、整数計画モデル分析 5.スケジューリング理論 日程計画法、PERT、CPM、ジョブショップスケジューリング、フローショップスケジューリング、在庫管理、スケジューリングモデル分析 6.確率モデル分析 確率過程、待ち行列理論、マルコフモデル、ポアソンモデル、確率モデル、統計 モデル、エントロピーモデル
成績評価の方法
筆記試験
テキスト
特に指定なし。
参考書
大山達雄、1989. 「アルゴリズム」、情報処理実用シリーズ6、丸善。 大山達雄、1993. 「最適化モデル分析」、日科技連出版。
その他
・履修にあたっての留意点
授業は線形代数の基礎知識があれば十分のレベルとする。
・授業の目標・ねらい
情報工学、管理工学等を専攻する学生に限らず、理工学部全般に所属する学生諸君がデータ処理、情報処理、そして種々の意思決定を効率的、科学的に実施するための情報科学的管理技術の基本となる理論、手法を身につけることを目標とする。
|