授業概要
前期の「熱と流れの力学」に引き続き、以下の項目の流れの力学について講義を 行うが、数式に過度に頼ることを避け、現象の説明に重点をおいて、流れの物理的 ・直感的理解の助けとなるような講義を心掛ける。毎週演習を行う。
授業計画
第1‐‐2週 完全流体の力学:渦度と循環、速度ポテンシャル、流れ関数、二次元渦なし運動、 複素速度ポテンシャルと流れの例
第3‐‐4週 渦:渦の性質、自由渦、強制渦、組合せ渦、渦の誘導速度と干渉、渦層と渦の発生 渦列
第5‐‐6週 粘性流体の基礎式:連続の式、運動方程式、ナヴィエ・ストークス方程式の厳密解 二次元ポアズイユ流れ、ハーゲン・ポアズイユ流れ、レイリー問題
第7‐‐8週 層流と乱流:層流から乱流への遷移、円管内の乱流、一様流に平行な平板上の流 れ、乱流の定量的表現、発達した乱流の取扱い
第9― 10週 境界層:境界層の概念、境界層方程式、ブラジウスの厳密解、境界層厚さ、運動 量厚さ、平板境界層の運動量方程式、平板の摩擦抵抗、流れの剥離、渦の生成と 流出
第11―12週 物体まわりの流れと流体力:物体に働く流体力、抗力と揚力、円柱および球に働 く流体力、いろいろな物体に働く流体力、翼に働く流体力
第13―15週 高速気体の流れ:気体の熱力学的性質、圧縮性とマッハ数、微小圧力の伝播速 度、定常流、断熱流れ、等エントロピー流れのエネルギー式、ラバルノズル内の流 れ、垂直衝撃波、斜め衝撃波
成績評価の方法
筆記試験および演習、レポートの結果を総合し成績を決定する。
テキスト
中山 泰喜、新版 流体の力学、養賢堂、3,200円(1997)
参考書
日野 幹雄、流体力学、朝倉書店、7,107円(1994)
その他
・履修にあたっての留意点
(1)「熱と流れの力学」「熱と流れの力学演習」を履修していること。
(2)教科書の演習問題は必ず自分で解いてみること。
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