【授業概要】
・テーマ
機械工学の基礎として,振動と波動について概説する。
・ねらい
力学の基礎的事項の復習確認と若干の数学的準備をする.その後,質点,質点系と連続体の振動と波動について、運動方程式が立てられ,解けるようにする。さらに,現代物理学についても,振動波動現象との関連においてその都度言及し,物理的考え方を身につける。
・目標
振動,波動現象の基本的理解と,その数式としての基本的表現と解析を習得する。特に,数式による結果の表現から,現象が読めるようにする。物理的な物の見方ができること。
・キーワード
ニュートン力学,振動、波動,干渉,回折,波動方程式
【授業計画】
・授業の方法
数式の取扱いは丁寧に行い,数学のために物理現象が理解できないと言うことの無いようにする。ときどき小問で問いかけ理解を深めるようにし,物理を苦手とする人にも興味が持てるようにする。 ・日程
力学基礎,ベクトル
1,ニュートンの法則と運動方程式,ベクトルの解析的表示
2,力,重力,弾性力、ベクトルの微分,微分方程式
3,等速直線運動,周期,角速度,加速度
振動と波動
4,単振動とその合成
5,減衰振動
6,強制振動と共鳴現象,非同次微分方程式
7,連成振動,座標変換,基準振動
8,中間テスト
9,連続体の振動、偏微分
10,弦の振動,偏微分方程式
11,波動方程式とその解
12,波動と境界,波面,ホイヘンスの原理と光の反射屈折
13,フェルマーの原理,光学距離,干渉
14,回折,回折格子,X線回折
15,期末テスト
【学習の方法】
・受講のあり方
遠慮なく質問をすること。 ・予習のあり方
講義は大体教科書に沿っているので,予習をし,分からないこと,講義のときに質問したいことを決めておくこと。これを知りたいという受講の動機を持つようにするとよい。 ・復習のあり方
必ず復習し,理解を深めること。理解できないことは参考書等で調べ,理解できるようにし,ノートに補足説明を書くこと。分からないままにしない。
【成績評価の方法】
・成績評価基準
中間テストと期末テストで評価し,60%以上を合格とする。 ・方法
中間テストと期末テストの結果を総合し成績を決定する。
【テキスト】
小出昭一郎,物理学(三訂版),裳華房,2000円
【参考書】
松平升他,教養理工物理学T,培風館,1680円
阿部龍蔵,岩波基礎物理シリーズ,力学・解析力学,岩波書店,2400円
【科目の位置付け】
機械工学の基礎能力をつける科目
【その他】
・学生へのメッセージ
現象をよく観察し,いきなり解を求めないで,自分の知識をもとに考えを積み上げ,現象を理解するようにしよう。 ・履修に当たっての留意点
分からないことを溜めないこと。必ず復習をする。計算,演算は自分でやってみること。 ・オフィス・アワー
授業が終わった直後の時間。時間不足のときは質問をメモ書きにして渡してください。授業30分前には出勤しています。 ・担当教員の専門分野
物性物理学,特に磁性,中性子回折
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