【授業の目的】
フランス公法学に関する基本的な文献を読んで、統治組織に関わるフランスモデルの歴史的な意義と問題点につき理解を深めること、また、これを踏まえて日本の統治機構の問題状況を考察する力を養うことを目的とする。
【授業の到達目標】
1)近代以降のフランスの歴史と憲法体制の変転、公法学説の議論動向に関する基本知識を身につける。 2)フランスモデルと日本の憲法状況の対比から統治機構に関わる問題動向を俯瞰し分析することができるようになる。
【授業概要(キーワード)】
立憲主義、憲法史、統治機構、学生主体型授業
【科目の位置付け】
この授業は、公共政策領域における今日的課題に関して問題意識を明確化し、研究を遂行していく能力を身につけるものである。
【授業計画】
・授業の方法
日本語(またはフランス語・英語)の重要な文献をピックアップして講読する。
・日程
1)フランス憲法史:革命期から現代まで 2)第5共和制憲法の成立と特質 3)統治機構と憲法の変容 4)憲法院と憲法訴訟の展開
【学習の方法】
・受講のあり方
1)文献についてレジュメを作成して報告を行うとともに、質疑応答と議論を通じて理解を深める。 2)教員の問いかけには積極的に応答する。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
1)文献を丁寧に読み込み、不明な箇所を残さないよう調べる。 2)添削箇所を自分の手で改めて読み直し、議論の中で疑問に感じた点を中心に自ら調べ、理解を深める。
【成績の評価】
・基準
文献報告およびレポートにより、フランスの憲法史および統治機構に関する憲法理論の基本的な事項を説明できること、日仏の憲法問題の現われ方を比較しその違いを指摘できることを基準に評価する。
・方法
レジュメに基づく報告(40%)、期末レポート(40%)、授業への参加態度など(20%)
【テキスト・参考書】
単一のテキストは使用しない。参考書は適宜紹介するが、基本的なものとして辻村みよ子・糠塚康江『フランス憲法入門』(三省堂・2012年)を挙げておく。
【その他】
・学生へのメッセージ
フランス憲法(学)について、基礎的な知識を得るとともに、日本の憲法現象と比較対象しながら、理解を深めていく。主体的に取り組んでほしい。
・オフィス・アワー
火曜日の13時~14時30分をオフィスアワーとする。場所は人文社会科学部3号館707号室。その他、メールでの問い合わせ等も可能。
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