ラテン語上級(後期)
 Advanced Latin
 担当教員:古川 英明(FURUKAWA Hideaki)
 担当教員の所属:人文学部人間文化学科
 開講学年:3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
下記教科書Reading Latin (Text)のPart Two, The demise of the Roman Republicを読みます。Part Twoの構成は次のとおり。Section 4 : Provincial corruption : the Verres scandal 73-71, Section 5 : The conspiracy of Catiline in Rome 64-62, Section 6 : Poetry and politics : Caesar to Augustus. 2 parts, 6 sections構成の教科書です。第一部は前期に読みました(前期のシラバスを参照)。
・ねらい
初級文法既習者を対象に、Cicero や Caesarなどの原典を将来自分で読んでいくための準備となる授業をおこなう。
・目標
テキストを訳すことで、初級で学習した語形変化(名詞類の曲用と動詞の活用)を復習し、さらに格の用法、絶対的奪格、動形容詞、不定法などの用法を確かめます。

【授業計画】
・授業の方法
授業参加者に訳読の当番をお願いします。参加者が少数の場合には、授業方法を相談し、できるだけ柔軟に対応します。それでも予習は大変ですが、得るものも大きいでしょう。
・日程
毎回1~1.5ページ程度読むことを目標にします。教科書には文章ごとに単語集(もちろん単語の意味は英語で与えられていますが、)が付属しているので、一応の訳読にはラテン語辞書は引かなくてもすみそうです。

【学習の方法】
・受講のあり方
辞典からなお単語の意味、例文を、文法書から文法事項等をノートに書き写すことが必要でしょう。
・予習のあり方
参加者は毎回予習を欠かさないこと。語形変化する語(名詞類・動詞)については、その一語一語の性・数・格、あるいは態・時制・法・人称・数を確実に把握するようにしよう。
・復習のあり方
訳せなかった文や句をノートに筆記しておくのがよいかもしれません。

【成績評価の方法】
・成績評価基準
毎回出席し毎回訳出を担当する場合に、80点以上の評点が与えられます。
・方法
参加者には毎回あるいは(参加者が2名であれば)7~8回の当番をお願いしますので、そのときの予習の程度、出席回数(平常点)によって成績評価します。

【テキスト】
P. V. Jones & K. C. Sidwell, Reading Latin (Text), Cambridge U. P. 1990

【参考書】
水谷智洋(編) 『羅和辞典』(改訂版) 研究社 2009年 6000円
國原吉之助 『古典ラテン語辞典』 大学書林 2005年 35000円
Smith W.& Lockwood J, Chambers Murray latin-english Dictionary, 1992
松平千秋・國原吉之助『新ラテン文法』 東洋出版 1994年 3000円
中山恒夫 『古典ラテン語文典』 白水社 2007年 5600円

【科目の位置付け】
受講対象者として前年度ラテン語初級を履修した者、或いはそれと同程度の学力を有する者を想定しています。

【その他】
・学生へのメッセージ
(前期のシラバスからの続き)「・・・ただ意味や感情をたどる場合の軽い困難、さらにみごとにその困難に打ち克ってゆくときの、自分でも気のつかない得意な気持ちといったものが、知識の上の楽しみに加えて、それなくしてはすまされない何かしら魂の満足とでもいったようなものをつけ加えてくれるからにほかならないのだ。」
・履修に当たっての留意点
使用するテキストは、生徒がそれを訳読しながら初級文法を独習するという目的のために編まれた読本です。駿河台出版社等、国内で刊行されているラテン語読本よりも易しいはずです。
・オフィス・アワー
水 12 : 00~13 : 00   木 12 : 00~13 : 00    古川研究室
・担当教員の専門分野
西洋近世哲学、倫理学

10801010-2012-01-11067